社員教育に携わる人事担当者の中には、社会通念やビジネス環境の変化が激しく、コンプライアンス研修の内製化に限界を感じている人が多いのではないでしょうか。実際に、多くの人事担当者は高品質な教材を作る十分な時間や知見がなく、作成したコンテンツがすぐに陳腐化するといった課題を抱えています。Excelを活用した手作業による受講管理も、事務作業に時間がかかり、戦略的な人材育成まで手が回らない要因の1つです。
そこで本記事では、研修の効率化やコスト削減につながるeラーニングのメリットや、成功するコンプライアンス研修の秘訣を紹介します。コンプライアンス研修の効率化やコスト削減を検討している人事・研修担当者の方は、ぜひ当記事を参考にしてみてください。
ここでは、イントラネットあるいはクラウドなどのネットワークに接続した環境で実施する「eラーニング」について詳しくみていきましょう。
まずeラーニングにまつわる用語を整理します。そもそもeラーニングとは、対面ではなく、オンラインで学習する手法のことです。
eラーニングシステムとは、研修用コンテンツの配信や受講状況の管理等を行う技術的な基盤のことであり、eラーニングプラットフォームとも呼ばれます。LMSとは、Learning Management Systemの略称であり、eラーニングシステムやeラーニングプラットフォームと同じ意味と考えてよいでしょう。
eラーニングプラットフォームを導入すれば、社員教育のあり方や人材育成の方法が大きく変わります。
倫理やコンプライアンス(E&C)意識を高める研修は、企業防衛のために今や必須となっています。一方、社員教育を実施するHRでは下記のような課題を抱えているため、eラーニングを活用したコンプライアンス研修が主流なのです。
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とくに次のような企業にとって、オンラインで学習できるeラーニングプラットフォームの導入は非常に有益です。
実際に、テクノロジーを活用した現代の行動規範は、データ分析によってリアルタイムでより優れた意思決定を行うための実用的なツールになりえます。グローバルでLRNの顧客の動向を見てみると、業務遂行時に参照すべきガイドとして行動規範を活用する企業は、従業員のエンゲージメントを高め、より倫理的な企業文化を醸成し、そして違反事例の減少を実現しているからです。
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E&C領域の社員教育を、eラーニングで実践するメリットは次の5つです。
従来の集合研修では、会場のキャパシティや移動時間を考慮する必要がありました。eラーニングプラットフォームを導入すれば、下記のような柔軟な働き方に対応できます。
| 柔軟な働き方 | 概要 |
| リモートワーク・多拠点に対応 | コンテンツを即時に公開およびリアルタイム共有できるために、在宅勤務者や地方支店、海外拠点の従業員も、必要に応じて同じタイミングで均質な研修を受講できる |
| モバイル対応でスキマ時間の有効活用 | 移動中や業務の合間に、自分のペースで学習を進められる |
| シフト制への配慮 | 勤務時間が異なるサービス業や製造業でも、勤務シフトに合わせて受講できる |
人材育成プログラムを一元管理できるeラーニングプラットフォームは、下記の機能で人事・研修担当者の負担を大幅に軽減します。
| 主な機能 | 概要 |
| リアルタイムのモニタリングとアラート | ・プログラムのパフォーマンスをリアルタイムで可視化 ・アクセスの集中管理 ・未受講者へのフォローを自動化 ・データ分析のための主要なKPIを容易に追跡 |
| コースのカスタマイズ | ・デザインを自由にカスタマイズして、研修を組織のブランドと一体化 ・ビジネス目標や学習者のニーズに合致させるほか、学習内容を役職に合わせることで関連性を向上 ・ベンダーに頼らず、担当者自身でコンテンツのカスタマイズと管理ができるため、法規制の動向に合わせたアップデートが容易 |
| AI駆動のデータ分析 | ・高度な分析でE&Cプログラムの効果を測定 ・パフォーマンスを社内外と比較したベンチマーク ・データからプログラムの有効性を最適化 |
集合研修とは違い、eラーニングは「定着」に強いという特徴があります。理解できなかった箇所を何度も見返す反復学習が可能であるほか、 E&C研修後の振り返りや、「適切な行動」の参照先としても利用できます。
講師を招いて実施する集合研修でよくある、講義の質や重点のバラつきがeラーニングにはありません。たとえば、海外に子会社を多数有する企業は、多⾔語対応と⽂化的配慮がなされた国際基準のE&Cプログラムを提供するプラットフォームを選びましょう。世界中のビジネス環境で通⽤する倫理観を養えるプログラムを、効率よくグローバル拠点で展開できるようになります。
物理的な制約がなくなることで、集合研修に付随していた下記のコストを大幅に軽減できます。
| コストの種類 | 概要 |
| 直接費 | 講師への謝礼、会場費、運営スタッフの人件費、教材の印刷代など |
| 間接費 | 参加する従業員の移動交通費や宿泊費 |
従業員が会場まで「移動に伴う拘束時間」も削減できるため、eラーニングの活用は生産性の向上に寄与するともいえるでしょう。
LRNでは、コンプライアンス意識を現場に浸透させる方法について、具体的に解説したレポートを無料配布しています。詳しくは下記よりご覧ください。
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【無料レポート】2025年 倫理・コンプライアンスプログラムの成熟度に関するグローバル調査(日本語版) コンプライアンス意識を現場に浸透させるには何をしたら良いのか?「倫理的企業文化」と「リスク評価・報告」における日本企業の課題と、明日から着手できる実務策を紹介しています。 |
ここでは、実際にガバナンス・リスク管理・コンプライアンス領域(GRC)や社員教育に特化したeラーニングプラットフォームを比較してみましょう。
近年、eラーニングプラットフォームは、プロ講師による動画解説による知識習得から、AIを活用した個別最適化(パーソナライゼーション)や、3分程度の短時間で学ぶ「マイクロラーニング」へとシフトしています。
上記を踏まえつつ、E&C領域のコンテンツを選ぶ際のチェックポイントを3つ押さえておきましょう。
なおLRNは、「倫理とコンプライアンス(E&C)」に特化しています。オンライン研修を通じて、適切な判断につなげたり具体的な行動スキルを習得したり、従業員の行動変容を促す設計が特徴です。
コンプライアンス領域のオンライン研修は、ガバナンス、リスク管理、コンプライアンス領域プラットフォーム(GRC)、またはeラーニングプラットフォームによって提供されています。それぞれの強みや目的が異なるため、比較できるよう下記にまとめました。
※本情報は2026年1月時点のものです。
| プラットフォーム | 強みや目的 |
| NAVEX | 自動化に強みがあり、組織全体のリスクを俯瞰し、通報管理・リスク管理システム事務作業の効率化と法的防衛を目指す |
| SAI360 | GRCと教育のシームレスな統合に強みがあり、高規制業界(銀行・ヘルスケア等)でシェアが高い |
| Skillsoft | ITスキル、リーダーシップ、ビジネススキルも含めた膨大なビジネスコンテンツに加え、AIネイティブの統合型プラットフォームとしてワークフォース最適化までをカバー |
| Udemy Business | DX、IT、ビジネスなど実務家に必要な最新スキルの提供に強みがあり、自発的なスキルアップを促す |
| ライトワークス | 国内最大級のLMSを提供し、エンタープライズ企業でも全社研修や階層別研修として活用されるなど実績が高い |
| タレントパレット | 人事評価、採用・離職分析などデータ分析に強みがあり、科学的な人事戦略の実践と人事DXの実現に役立つ |
| AirCourse | 幅広いテーマの動画研修が受け放題など導入ハードルの低さや自社専用のオリジナルコースを簡単に作れる操作性の高さに強みあり |
| プロシーズ | 教材、LMSの構築、サポートの三位一体の作成体制に強みがあり、最適な学習方法の提案力も高い |
LRNが提供しているトレーニングコース一覧については、以下よりご覧いただけます。
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LRNで提供している世界標準のE&C(倫理・コンプライアンス)プログラム500種以上を掲載。13のリスク分野を網羅したカリキュラム詳細を、Web限定で公開しています。 |
LRN Catalyst では、学習への意欲や知識の定着率を向上させることを目的に、ダイナミックな動きのある教材など、よりクリエイティブな学習アプローチを採用しています。
LRN Catalystは、E&C領域に特化した専門型のオンライン研修プラットフォームです。現代の職場に即した贈答品の授受、ネットいじめ、生成AI利用などを取り上げ、各国の法規制を学びながら、世界基準かつ実践的な対応力を養います。
記憶に残る学習体験を通じて、学習者の理解を深め、行動変容を促すように設計されており、たとえば、ゲーム化された学習体験や最新の会話型AIマイクロラーニングの利用が可能です。
具体的には、視覚に訴えかけるルック&フィール、親しみやすいAIキャラクターやメンターとの対話、そして贈収賄やハラスメントなどの実践的なシナリオを通じて、従業員の倫理・コンプライアンス意識を高められます。
LRNの倫理・コンプライアンス研修について、詳しくは下記のページよりご覧いただけます。HR担当者の方はぜひご一読ください。
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70以上の言語、13のリスク領域に対応。世界標準のカリキュラムを、貴社のブランドに合わせて低コストで柔軟にカスタマイズ可能です。 |
とくに次のような企業では、LRN Catalystの導入がおすすめです。
LRNの強みの1つは、世界中のE&Cプログラム受講データを一元管理し、リスクのある拠点や部署を可視化する「データ分析機能(Catalyst Reveal)」によるガバナンスの強化です。
これにより、リスクを特定・評価し、その評価の内容に応じてリソースを投下するリスクベースアプローチを人材育成戦略に取り入れられるほか、監査役や米国司法省(DOJ)など各国の規制当局に、コンプライアンス教育の徹底を示すエビデンスを提出できるようになります。
さらに、贈収賄やハラスメントなどの複雑な問題に対し、世界中の従業員が「統一された倫理基準(行動規範)」で判断できる組織文化を作ることも可能です。
ここでは、E&Cプログラムのためのコースを設計し、効果的に管理できるLRN Catalystの主な構成要素を簡単に紹介します。
| 構成要素 | 概要 |
| Catalyst Reveal | 24時間体制で従業員の学習状況をモニタリング |
| Smart Code E&Cカルチャーアセスメント Catalyst Disclosures |
E&Cプログラムの向上を図る分析とワークフローに役立つ |
| Catalyst Design Catalyst Reach Catalyst Mobile |
設計、配信、エンゲージメントを向上 |
| Catalyst Supplier | サプライチェーン向けのコンプライアンス管理に有効 |
LRN Catalystについて、詳しくは下記ページよりご覧いただけます。
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LRN Catalyst - 企業のコンプライアンス研修を管理・提供するシステム 研修の設計・配信から、行動規範のデジタル化、リアルタイムのデータ分析まで。バラバラだったコンプライアンス業務を一元化し、プログラムの有効性を最大化します。 |
コンプライアンス研修にあたって、eラーニング(LMS/プラットフォーム)の導入は、集合研修や手作業による管理のデメリットをなくし、企業防衛と研修実施にまつわる業務の効率化を両立します。とくに、受講者の行動変容を促すコンテンツの選択とデータ駆動のリスク管理に主眼を置くことは、コンプライアンス研修を戦略的な人材育成へと導く鍵です。
LRN Catalystのパーソナライズされたデモをご用意しておりますので、ご興味をお持ちのHR担当者の方はぜひお問い合わせくださいませ。